ソノヒマデ

人生あきらめてるADHD独身男のブログ

国際結婚業者に120万支払って中国人女性と結婚した友人の結婚式に行ってきた

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どうにもモテない男がいた。

彼は現在32歳。
20歳を越えてからこれまで頑張って婚活をしてきたがまったく成果は上がらず、女性に振られ続けてきた。
彼には強い結婚願望があった。

なんとしても結婚したい。

しかしまったく女性に相手にされなかった。
彼はすごくブサイクで背も低くおまけに小太り。
もう32なのに童貞。
彼は悟った。自分はモテなさすぎる。もはや普通の方法では結婚できない、と。
そうして彼は最後の手段を使うことにした――

そうまでして結婚したいか?

1月中旬、外人女性を紹介してくれる業者と契約を交わした彼は、中国に飛んでお見合いをした。

ここでまず40万。

彼は飛行機を降り立った中国の地にて、中国人女性を3人紹介され、その中から「この人が良いです」と一人を選んだ。そしてすぐに『この女性と結婚します』と記された誓約書にサインをした。

ここで先の40万に加えて80万を業者に支払う。

それから僅か二ヶ月後の3月中旬。友人家族一同を日本から中国に招待し、結婚式を盛大に挙げる。

当然それらは全て実費。
掛かった費用の総額は400万超!

彼にはほとんど貯金がなかった。だから結婚費用は全て親に借金して賄った。
相談した時、親には、特に父親には強く反対された。
「中国人と結婚なんて詐欺に決まってるだろ!」
そう言われたらしい。当然だ。俺が親父でもそう言う。怪しさ満点。仕送りとかなんとか言って金をたかられ、とにかく金くれ金くれと、いくら金があっても足りなくなる。そんな地獄のような未来が容易に想像できる。
だが彼は父親を説得し、どうにか理解を得た。

そうして結婚したその女性は。
とてつもなく良い子だった。

あなたにとって結婚って何ですか?

彼と結婚した彼女の年齢は20代半ば。
美人だった。世辞ではない、誰が見ても可愛いと言うだろう。モデルみたいなスラリとした感じではなく、可愛いタイプの美人。太ってなくて、痩せすぎてもなくて。

正直、俺のタイプだな、と思った。

彼女は日本語が喋れる。
性格は穏やかで、遠慮がちな微笑みがとても印象的で。
結婚式の時、自分を産み育ててくれた両親の前で涙を流していた。

披露宴で彼が友人らに酒をしこたま飲まされ具合を悪くし、吐いてしまった時も彼を懸命に介抱していた。
ホテルでの手続きなどを率先して行う能動的な行動には大きく関心させられた。
彼に尽くそう、という彼女の心がはっきりと見てとれた。
こんな子、日本にはいない、と俺は思った。

しかしその子は大金を業者に支払って結婚した中国の娘だった。

世間体ははっきり言って悪い。業者を介したことを知られなければいいとしても、親、友人、職場の仲間に、果たしてどこまで隠しとおせるものか。

でも良い子だ。本当に本当に良い子だ。詐欺でもなければ仕送りもないと聞く。実際のところはそれなりに月日が経たなければわからないものではあるが。
とにもかくにもとにかく良い子なのだ。

人はなぜ結婚を望むのか。
親は子に言う。
「良い人を見つけなさい」と。
ではその良い人とはどんな人なのか?
彼女は本当に良い子だ。しかし中国で金を払って紹介された娘。
あなたなら……?

業者は語る

俺は彼女を彼に紹介した業者に聞いた。中国人の女性はみんなこんなに良い子なのか?
業者は、良い子ばかりではない、と答えた。女性の性格は地方にもよる。同じ中国でも北方と南方では女性の性格は違う。と説明してくれ、自分たちは日本語の話せるちゃんとした身元の子だけを紹介するようにしている。と言っていた。

この手の業者は、金をむしり取られる、結婚した瞬間から嫁が豹変する等、ネットで少し調べれば悪い噂がゴロゴロ出てくる。実際、悪い業者も多いと言う。紹介する相手をいい加減に選ぶため結婚したらすぐ離婚、なんてのも珍しくないらしい。
というか、大半の業者が悪質であるらしい。
だが海外旅行にすら一度も行ったことがないような人にも手取り足取り最後までしっかりとサポートしてくれる良心的な業者も確かに存在する。

ネットもマスコミもこうしたお見合いにはとかく否定的だ。悪い話しばかりではないのに……と業者は嘆いていた。


肯定的に書いたが、別に俺はこの業者を紹介するつもりも中国人女性との結婚をお勧めする気も毛頭ない、が。

今回彼の結婚式に出席して、こんな結婚も良いかな、俺もしてみようかなと、ちょっと、割りと真剣に思い、現在進行形で考えている。
独り身でいるよりは……ねぇ?

今後、彼のその後についても書いていきたい。